海技訓練事業 BRM訓練

BRM訓練

安全な航海を達成するため、これまでに船舶運航者たちは、優れた船体と機器を手に入れてきました。ただし、進歩する科学技術の中で優れた機械を手に入れても、これを使うのは結局人間そのものです。そこで私たち航海者は、自らの技術を卓越させることに多大な力を注ぎ、航海の安全に努めてきました。

しかし現在、この技術だけでは対応が難しくなりつつあるといわれています。 BRM(Bridge Resource Management)は、Bridgeの構成メンバーが、それぞれの持つ知識と情報を駆使して、状況認識・情報伝達・問題点の認識・解決案立案・問題解決案の実行という流れで、Bridge Teamという組織を運用する技術です。

私どもが提供いたしますBRM訓練は、まずBRM技術の理論として組織力を重視した事故防止のためのこの新しい考え方を講義とブレーンストーミングで学習し、次にBRM技術の実践としてシミュレータを使用した演習を行う高度に実践的な総合訓練です。

受講対象者はまず、船長はじめ航海士・操舵手とブリッジの構成メンバーが中心です。私どものBRM訓練は、小さなエラーの連鎖が招く大事故を未然に防ぐために個々の認識力を高め、Bridge Teamが極限状態を処理する対応能力を向上させ、船上の組織運用技術を高めることで、事故を1件でも少なくし、仮に事故が生じたとしても被害を最小限に食い止め、安全で美しい海を保つことを目的としています。

商船三井の乗員向けにはIMO Model Course1.22で推奨されているとおり40時間(5日間)のClass NKから認証を受けたコースで実施しています。日程が難しい乗員向けには別のコースでも実施しています。
開講例を下記にご紹介します。ご相談によってできる限りご要望に柔軟に対応いたします。

操船シミュレータについて


研修内容(例)

  • 期間:2日間
  • 場所:田町 シミュレータルーム
  • 対象者:船長・航海士・甲板部員 計4名
  • 講義内容:ヒューマンファクター・事故の発生理論・BRM理論・実践的BRM
  • 演習内容:シミュレーション演習 3プログラム程度
    使用船舶:受講者が運航する船舶に近い船体を所有のデータから選びます。
    使用海域:受講者の就航航路を伺い、適切な海域を選びます。
  • 日程
    第一日目 09:00-17:00
    • オリエンテーション
    • 講義
    • シミュレーション演習準備
    第二日目 09:00-17:00
    • シミュレータ装置慣熟訓練
    • シミュレーション演習 1
    • シミュレーション演習 2
    • シミュレーション演習 3

    なお、シミュレーション演習は、次の手順を1セットとします。

    • Briefing:運航前の航行計画・配置・手順などの打ち合わせ
    • シミュレーション訓練実施
    • Debriefing:所見 訓練後の自己検証
      (船橋内モニターの記録ビデオを見ながら自分たちで問題点を指摘し合い自己検証します。)

担当窓口

連絡先:MOLマリン&エンジニアリング株式会社 海技訓練事業部操船訓練部
Email:MOLMC_simrm@molgroup.com


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